アメリカビンテージシューズのリバイバルといえばArch Kerry、ブランドができてから早くも3年近く。
阪急メンズやWFGなどでRTWを展開されたり、タッセルローファーなどの新モデルも追加されるなど懐の広さ、知名度ともにどんどん上がっている印象です。
今年の初めに代表の清水川さんからお声がけいただき、新たな取り組みとしてインソール作成のサービスをはじめられるとのことで、私の足に合わせたインソール作っていただきました。
諸々の調整を経て完成し、装着したところ劇的にフィッティングが改善!どのようなサービスかも含めご紹介いたします。
※私のオーダーしたArch Kerryは以下をご覧ください。
Ortho-pad-ik Cushioned Arch Lift
アメリカビンテージシューズでは矯正靴メーカー、Foot-So-Port、Wrightをはじめその他にも多くのメーカーがあり、ふまずの持ち上げなど独特だけど気持ちよく履きやすい。
Velvet-EEZなどはクッションがかなり効いていて、革靴なのにふかふかした履き心地のものもあり、歩行をサポートしてくれます。矯正靴メーカーでなくとも、HANOVERにもアーチサポートが付いていたりするものもありますし、意識されているメーカーが多いですね。
Arch Kerryのオーソパディッククッションインソールはまさに上記を体現するようなサービス。足圧を測定してその人にとってより快適な歩行をサポートするようなインソールを作成してくださいます。
OrthopedicをOrtho-pad-ikと命名しているのも乙なポイントです。
実際に作ってもらった
足圧測定からインソールの完成、そしてフィッティングの変化についてお伝えしていきます。
足圧測定から作成
いつもの安藤坂コインにて、まずは足圧を測定していただきました。足圧測定は私自身初めて。
測定後、革靴を履くときの困りごとなどもヒアリングいただきながら、足の外形と足圧の分布を見ながら足の状態を確認。
私の場合、履き口が笑うことが結構あるということを伝えると、測定結果を見ながら少しアーチが落ち気味かも?とのこと。履き口が笑う原因としてあり得るのは、落ちたアーチが靴のふまずを押し下げてしまっている可能性もあり、今回作成いただくインソールはアーチの持ち上げがしっかりすると良さそうとレクチャー。
そしてサンプルのインソールを装着して、ざっくりの感覚を掴みます。少しこの写真だとわかりにくいですが、右側のサンプルインソールをご覧いただくとふまずの部分がかなりしっかりと盛り上がっているのがお分かりいただけると思います。
測定していただいた足圧をもとに、羽の開きなどの見た目部分も含めてフィッティングを改善するようなインソール設計をするサービス、期待が高まります。
インソール完成、装着
こちらが作成いただいたインソール。踏まずの部分に加えて、中央にも盛り上がりがあるのがお分かりいただけると思います。確かにこの部分って足にくぼみがあって、支えがあるとグッと力が入ったときに指先に力を入れやすくなりますね。
そして個人的に嬉しいのは、インソールにも刻印があること。個人的にインソールを入れるのはあまり好きではない(以前は革でインソール作ったりしていましたけど)のですが、そのブランドが作った公式インソールというのは良いですね。
早速、清水川さんに装着していただいて…
私の足に合わせて進化したS-811があっという間に完成。パッと見ただけでもモリモリっと盛られたアーチのクッション。どんな履き心地になるのだろうかとワクワクします。
ちなみに、元々は踵の部分のみのインソックです。今回のインソールは、フルソックまでは行かずとも足の3/4くらいをカバーするインソールになっています。写真がわかりづらくで申し訳ないのですが、オリジナルとの違いがお分かりいただけるかと。
劇的に改善されるフィッティング
早速足入れして歩いてみます。
足入れした瞬間、足にしっかりとしたクッションを感じ不思議な感覚。アーチ、足の中央ともにインソールの盛り上がりをしっかりと感じます。
足が持ち上がるので、甲周りのフィッティングが改善しているのが感じられがっちりホールド、明らかなフィッティング向上が見られます。それでいて指先には余裕があり、さらにレージングカーフは非常に柔らかいので痛みを感じることもありません。
その後、安藤坂コインのある後楽園から六本木、有楽町と電車を乗り継ぎながら1万歩ほど歩きましたが最初に感じた不思議な感覚にもすっかり慣れ、何よりも足の疲れをほとんど感じませんでした。びっくり。
Arch Kerry以外の靴にもインソール作成をしていただけるそうなので、すごく気に入っているんだけどフィッティングが…という靴をお持ちであれば相談してみると良いと思います。
進化するArch Kerry
冒頭でも記載しましたが、最近リリースされたタッセルローファー。アメリカビンテージシューズといえば、のあのモデルも今後リリースを検討されているそうです。
そしてウイスキーやダークコニャックなど、定番のブラックやバーガンディ以外のシェルコードバン。今はダークコニャックが人気だそうで、革の現物を見ながら選ぶことができるのは最高に楽しいですよね。
さらにシューツリーにつけることのできるオリジナルのエンブレム。
こちらは持ち手のノブがネジで外れるタイプのものであれば、取り替えが可能なのだそう。オリジナルのシューツリーを売るのではなく、持ち手を取り替えられるというのは新しいですね。
こちらは清水川さんが立ち上げ当初から履き込んでらっしゃるサンプル。雨の日でも気にせずに履かれておられるそうで、色も濃くなりエイジングが進んでいる様子がめちゃくちゃかっこよかったです。
私のS-811はエイジングにまだまだ時間がかかりそうですが、こんな姿に変化していくのは楽しみでなりません。
進化され続けているArch Kerry、私も見習わないとな^^;
まとめ
Arch Kerryの新しいサービス、オーソパディッククッションインソールについてご紹介しました。
元々、柔らかい革に確かな作りで履き心地はよかったArch Kerryですが、さらにそこから劇的にフィッティングが改善されるブランド公式のインソールは機能面でも見た目の面でも素晴らしいサービスです。いわゆるインソールのビスポークですね。
今後のArch Kerryの進化も楽しみにしながら、進化したS-811も楽しんでいこうと思います。清水川さん、Tate Shoesの皆様、ありがとうございました!
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