1/14、15にBRIFT H青山で行われたHitchman Trousers Clubのトランクショーに参加してきました。
前回のポストのRotaでも記載しましたが、今シーズンはパンツを色々と買い替えています。
着用感が出ているものや、手持ちにクラシカルなジャケットが増えてきており、細いパンツだとバランスが取りにくいので、ある程度の太さ、存在感のあるパンツへ。
そんな状況かつトランクショー開催のタイミングもあり、インスタで拝見して気になっていたHitchman Trousers Clubでオーダーをしてきました。
Hitchman Trousers Clubについて
Hitchman Trousers Clubは代表小堀さんが2021年に立ち上げたトラウザーズブランド。ブランドコンセプトはBRIFT HのHPに以下のように記載されています。
【Brand concept】
Hitch・・・拗らせる(こじらせる)の意味。
Hitch man・・・造語で拗らせた奴。
「こだわり」「追及」といった、良い意味でファッション的に拗らせた方々に、新たに提案するオーダートラウザーズブランド。履き心地はもとより、シルエットやデザイン、仕様まで幅広くご提案をさせていただきます。
一方的にデザイン・ディテールをご提案するのではなく、お客様と一緒に考え、お客様のご要望を実現いたします。
既製品にはない、お客様にとっての「拗らせ」を実現する唯一無二のパーソナルなトラウザーズブランドです。
https://brift-h.com/category/event-blog/page/3/
ファッション好きの方からするとまだまだひよっこですが、世間的には十分拗らせているであろう私(及びこのブログをご覧いただいている皆様)にぴったりと思うブランドコンセプト。
1番の特徴はロゴにもある【Factory Bespoke】でしょうか。
ベースとなるゲージを使って採寸からイメージ合わせを行う形なので特定の部位を調整するパターンオーダーかと思いきや、Bespokeと銘打っているだけあって型紙はオーダーする人に合わせてゼロから引いて制作し工場で縫製。もちろん仕様も好みに合わせて変更が可能なオーダー形態です。
上記の形態によってコストを抑えて提供することができるのだそうです。後述しますが、ゲージもめちゃくちゃきれいなパンツで普通に欲しくなるくらいでした。土台がしっかりしていて、そこからのフィッティングが理論と実践ともにしっかりしているからこそ成立するのだと思います。
なお、オーダーは今回のように定期的に開催されるBRIFT Hでのトランクショーに参加するか、トランクショーでなくとも、日程が合えばBRIFT Hでアポイントが取れます。
※私も当初11月にアポイントを取っていました。
BRIFT H青山でのトランクショー
ここからはトランクショーの様子をご紹介します。
予約〜訪問
予約はBRIFT HのHPに掲載されるページから、もしくは電話で実施します。私はHPで予約して当日BRIFT H青山へ。なお、トランクショー以外でオーダーしたい場合にはHitchman Trousers ClubのインスタからDMで問い合わせ、日程調整ができます。
トランクショー当日、BRIFT H青山の入り口にはサンプルのトラウザーズとブルゾンが置かれていました。ボックスプリーツのパンツって見たことがなかったのでとても新鮮に写ります。また後述しますが、今回のトランクショーから左のブルゾン、そしてジャケットもオーダー可能だそうです。
生地選び
色々と見せていただいた後の写真で乱雑になっており恐縮ですが…生地は所謂バンチブックから選ぶか、もしくは小堀さんがお持ちの生地どちらかから選ぶことができます。前者はフォックスブラザーズやハリソンズ等々、トラウザーズに向いている生地を数多く選べるようになっています。
後者の小堀さんがお持ちの生地は反物で仕入れたものだそうで、種類はバンチに比べると少ないですが、反物の方が実際に身体に当ててイメージがしやすいですし、価格はこちらの方がお得な設定に。その時次第なところもありますが、ベーシックなグレーの無地も多くありましたし今回のトランクショーでは選択肢は豊富でした。
オーダーならではの楽しい時間である生地選び、今回はグレーやネイビー無地以外での選択肢を作りたくて、かつそれでいて汎用性も高いものということでグレー、ネイビー以外の無地、柄物ならグレンチェックなどを考えていました。小堀さんと色々と相談しお薦めも伺いながら生地を選んでいきます。
最終的に選んだのはこちらのMOONのサキソニー。かなりオリーブが強めに写っていますが、実際にはベージュやブラウンの色味も入ったもう少し優しいものです。こちらは小堀さんからお薦めいただきました。
以前ご紹介したBARNSTORMERのようにコットンツイルやヘリンボーン、コーデュロイではオリーブ系はよくああるのですが、ウールはなかなか見かけませんし汎用性も非常に高く好きな色であるためこちらでお願いすることに。
最初に惹かれたのは右側のベージュブラウンのヘリンボーン、エジプトのレイモンドというところの生地。そして左の千鳥格子(カノニコだったかな…?)、その下はフォックスのクラシックフランネル…他にも惹かれるものはたくさんありました。トランクショーごとにどんな生地が出てくるのかも楽しみの一つになりそうです。
採寸・フィッティング・仕様決め
生地を選んだのちにBRIFT Hの2階で採寸・フィッティング・仕様決め。最初にウエストの測定と希望する形があればお伝えし対応するゲージを選んでいただきます。
今回は2アウトプリーツのゲージを履かせてもらいました。履いてみてびっくり、ゲージが非常にきれいな形をしていてこれそのまま欲しいと思ったほどです。
履いたのちに、体型や骨格の確認(前腰・後腰、O脚・X脚、腰骨の位置等々)をしてもらい、さらにゲージに出ているシワなどを確認しながら詳細を詰めていきます。
いくつか補正はしていただいたのですが、一つの例として膝裏の皺について。上の写真だと、膝裏に逆の「く」の字でシワがよっています。この手のものは身体正面にして左右方向に生地が余ってダブついていると思っていたのですが、そうではなくヒップから裾にかけての上下方向に生地が余っていることが多いそうです。
ピンで腰裏の生地のあまりを留めてもらうと…膝裏にあった逆「く」の字がきれいに消えてきれいなラインに。日本人の体型や、理論を説明していただいたのちに目の前で補正されたあとのイメージが湧くのが非常に嬉しいですね。
膝裏の皺を例に取りましたが、他にも履いた時に美しく見せるための理論とオーダーする人の好みを元に、ピンを打って調整、イメージを作る、というのを繰り返していきます。
また、細かなところにもこだわられています。上図は今回選んだボタンですが、Hitchmanのボタンはナットボタン、中央部分を窪ませることで糸が擦れにくいように、さらに穴の間隔を微調整して手縫いで仕上げるようにされているとのこと。
最終的に今回は以下の仕様でお願いをしました。以下仕様の中でサイド尾錠だけアップチャージです。
- MOON サキソニー生地
- 2アウトプリーツ
- ベルトレス、持ち出しは剣型の1つボタン
- サイド尾錠
- バックポケット右側のみのボタンなし
- 膝と裾の差寸4.5cmより小さく、テーパード感を抑え目に
- ハーフクッション丈
上記で価格は¥55,000、納期は2月末予定とのことで1ヶ月半程度で出来上がるとのこと。気温次第ではありますが例年通りの気温であれば3月いっぱいは履けるでしょうから楽しみです^^
ジャケットとブルゾンはPress For hitchmanとして
今回からトラウザーズだけでなく、Press For Hitchmanとしてジャケットやブルゾンもオーダーを開始されたそうです。ジャケットとブルゾンはトラウザーズと共地でセットアップとして着用することも可能で、要望が多かったのだとか。
シャツ工場で作られるライトアウターも準備されてるそうです。あくまでもトラウザーズが主役で、こちらのジャケットやブルゾンはパターンオーダーとのことですが、縫製も非常にきれいでしたし価格も手頃、単体でも主役になる存在感でした。
まとめ
BRIFT Hで行われたHitchman Trousers Clubのトランクショーについてご紹介でした。
生地選びから小堀さんの理論的なご説明とそれに沿ったイメージ合わせが、私自身とても勉強になりましたし何より非常に楽しい時間でした。
トラウザーズの出来上がりはもう少し先なので、また別途お伝えできればと思いますがきっと素晴らしいパンツが出来上がってくると思いますので、楽しみに待とうと思います^^
小堀さん、BRIFT Hの皆様、ありがとうございました!
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