青タグ付きFlorsheim Boots (1920s〜30s)

Boots

久しぶりにヴィンテージシューズを。ヴィンテージシューズは随分と買う機会が減り今年は量もかなり減らしたのですが、たまにebayなどを覗いてチェックは引き続きしています。今年の夏前くらいに購入したものですが季節に合わせようと思いこのタイミングでのご紹介になりました。

Florsheimの1920〜30年代のものと思われるキャップトゥブーツです。今まで所有したヴィンテージシューズの中で最も古い年代のものとなります。年代的にもウィズ的にも履くことが難しいということはわかっていましたが、年代と状態を加味した上で一度所有してみたいと思い購入しました。

ウィズの関係もあると思いますが、凛とした佇まい、上質な革、狭小ステッチと魅力たっぷりの一足です。

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青タグ(CHICAGO, U.S.A)と年代

タイトルに記載した「青タグ」は、Florsheim創業の地、CHICAGOが記載されるものです。COMPANYの記載がないものもありますが、このタグは1920〜30年くらいのものと推測されます。ヴィンテージシューズ好きとしてはこのライニングのタグはやはり嬉しい。特別感があります。

インペリアルのように年代判定のルールがあれば良いのですが数自体が少ないこの年代、断定は難しいのかもしれません。

年代の手がかりとなりそうな、おそらく同じモデルであろうAdを見つけました。こちらは1924年のもので、当時の価格でなんと$10!もちろん今と貨幣価値は変わっているでしょうが、数字だけ見ると驚いてしまいます^^;

fabsvilleさんのブログによると青タグがつくと30sと判断されているようですが、このAdは1924年のもの。1910年代などはストラップにFlorsheimと記載されていたAdなどもあるため、この靴はそこまで古くない。推測の域を出ませんが1930年前後がこの靴の出生年となりそうです。

外観

年代も概ねわかったところで、まずは外観を見ていきます。まだ私自身はブラッシングのみでケアする前の写真になりますが、革は硬化しておらず柔らかい。

まず正面から見てみます。まず目に入るのはかなりしっかりと形作られたスクエアトゥ。ミリタリー系のブーツはラウンドトゥが多いですが、まだ当時短靴よりもブーツが主流だった頃、こちらはドレスブーツの位置付け。

当時はこのブーツにスラックスを合わせたりしていたのでしょう。めちゃくちゃカッコいい。

続いてサイド。ランブラーのようなヴァンプから伸びるステッチは角度をつけてコバに向かいます。それと羽根に沿ったステッチ。

そしてヒール。途中まで伸びるバックステイは上部にいくにつれて細くなり、視覚的にとてもバランスの良い形。

残念ながらトップリフトはオリジナルではないのですが、ソールの形は非常に綺麗です。

ソールにはうっすらと当時の筆記体ロゴが残っています。目付けに沿った出し縫いはそこまでピッチは細かくないもののとても丁寧に、おそらくハンドで縫われています。

シュッとした形、ヴィンテージらしいステッチ使い、そして当時の筆記体ロゴ、十分に魅了される外観。

詳細

続いて詳細を見ていきます。まずはステッチから。

なんということでしょう。キャップには3連かと思いきやそれぞれ2重、合計で6重ステッチとなっています。ピッチも非常に細かい。

さらにヴァンプの部分は3重が2つ、こちらも合計6重ステッチ。シンプルでも強烈な意匠となる多重ステッチはヴィンテージシューズならでは。

当時はなぜこのように多重ステッチでつくっていたのか。
強度、という意味も多少はあると思いますが、やはり意匠や技術としてのステッチの意味づけが強いのかなと思っています。

アゴの入ったコバ。革はカーフでしょう。細かなシワが入っていますが、キメは当然のごとく細かく柔らかさを保っています。少々カサつき気味ではあるので、これからケアをしてどの程度復活するのかが非常に楽しみなところ。

中底にはUNION STAMP入り、FlorsheimのFactory Noは300番。

タン裏はフェルト縫い付け。

そして最後にライニング表記。

サイズは41、だいたいUS7.5くらいに相当するのかな?そのあとの0はウィズでAかAAA^^;
なんとか足入れはできますが履いて歩くのは難しい…

型番やモデル名は残念ながら見当たらず。Adを見ても不明なので継続して探してみようと思います。

やっぱりヴィンテージシューズは面白い

このブログではとても久しぶりのヴィンテージシューズのご紹介でした。

年代の調査や独特の意匠など現行品ではなかなか味わえない楽しさがヴィンテージシューズにはあります。再度沼にハマれるほど良いヴィンテージシューズがなくなってきていますが、時折楽しめたらいいな。

ちょっとケアをしてみて、大きく変化するようであればまたポストしようと思います。

コメント

  1. とても状態の良いヴィンテージブーツですね!
    青タグにランブラー系サイド、そして6連ステッチ!
    ビン靴好きにはたまらないディテール満載!

    これはジャストサイズで履けたとしても普段履きにはできませんね、見た目は状態良さそうでもいきなり崩壊するかもしれませんし。
    やはりニヤニヤしながら愛でるのが一番でしょうか(笑)

    私も愛でる青タグが一足欲しいなあ。

    • Ironさん、コメントありがとうございます。

      仰る通り、ディテール満載でこのブーツだけでも色々と楽しめます^^
      足入れも一度だけしてみましたがそれでも恐る恐るで、ウィズを抜きにしても歩くなんてできませんでした^^;
      でも足入れしてスラックスなんかと写真は撮ってみたいなとも思うので、十分にケアをした後トライしようと思ってます!その後は愛でる対象で…笑

  2. コレは履けるとしても、履かない方がよいでしょうね。もう天然記念物級ではないでしょうか?
    私の父が昭和8年(1933年)生まれの86歳ですので、同年代でしょう。手入れして大事に保管した方が(笑)。
    過剰なステッチはメーカー同士の技術競争だったんでしょうね。意地とプライドを賭けたような。コストを重視する現代では無理でしょう。良い時代だったんでしょうね。

    • なおけんたさん、コメントありがとうございます!

      はい、履けないだろうとわかっていてビン靴を買うのは実は初めてだったりするのですが、それでも買って実物をみられて良かったと思います。仮に1924年のものだとすると、後5年で100才なので労り労りで^^;

      やはり技術競争の証ですかね〜、現代よりも品質で競争できたのでしょうね。当時、このブーツが発売された時どんな風に見られていたのか…仰る通りいい時代ですね^^

  3. きましたね…博物館入り級の代物!
    造りに関しては、最早いうことなし。職人の、あるいはやらせたデザイナーの狂気的な意欲が伺えますね…。
    しんのすけさんの、フローシャイムの28年カタログのコレのブーツ版ではないでしょうか…。
    http://shinnosukejedi.blog.fc2.com/img/2019011021224181f.jpg/
    凄い絵だ…と思いましたが、現物はなんとその上を行っていたということでしょうか。とんでもないシューズ。いやブーツ。
    ランブラーマスターとして、写真でお目にかかれただけでも光栄でございます…。

    • スニゲーターさん、コメントありがとうございます!

      ランブラーマスターからそう言っていただけると自信が湧いてきます。
      確かに狂気としか言いようのないこの鬼ステッチ。結局最大数のステッチは幾つなのか、6重の上をいくものがあるのかは気になるところです…

      仰る通り、ブーツと短靴、1デザインで二度美味しい。うーん、ますます当時の合わせ方が気になってきました。

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