メルトンやツイードの分厚いコートの出番は素敵だし着たい。
でも着られる期間が関東では短くなってしまって、ウールギャバジンのコートあたりが着られる期間も長くていいんじゃないかとふと思いまして。(まあ、COLのコートやSOVERIGENの重量級コートを手にしているので、そちらに目がいっていることも大いにあるでしょうけど)
昨シーズンにTHISISASWEATERを購入した際にDistrictで見て良いなと思っていたCONCETTOのトレンチコート、ウールコットンだけど高密度ですごく雰囲気のある生地、かつ現代的にアップデートされたパターン。
Districtではもうサイズの在庫がなく購入できませんでしたが、BEAMSでも展開されており、かつ運良くセールにかかっていたので購入。昨シーズン逃していたものを回収できました。
いつも通りご紹介させてください。
CONCETTOについて
CONCETTOはイタリア語でコンセプトを示す言葉。着想とかそういった意味が強いらしい。三陽商会にいらして某英国ブランド(バーバリーでしょうね)のデザインチームを牽引された佐久間英裕氏が2021年に立ち上げたブランド。三陽商会ご出身ということでCONCETTOのコートはサンヨーソーイング縫製。50年以上コートを作り続けている工場製、悪いわけがありません。
余談ですが、サンヨーソーイング青森工場直販のコートがあり、現物見てみたい。
良いコートが欲しいと思っている人は多いと思います
ミリタリー出自の時代に流されないデザイン
こだわりを持った奥行きのある素材に裏打ちされたシルエット
もしコートの袖丈や着丈が自分好みにアレンジ出来たら
そんな想いに寄り添うブランドです
「サイズオーダー出来るコート」貴方のためにお作りします
日本有数のコート工場の技術が際立ちます
佐久間氏が代表取締役をやられている株式会社アッカエッセから。CONCETTOの運営だけでなくコンサル事業もあり。UAやBEAMSにすでに既製品として置かれているものは袖や着丈は当然ながら決まっていますが、最初はMTM的にオーダー会をやられていたようです。
この頃知りたかった…と思いつつも、多分この時に出会っていても購入してなかったかなと思います。ギャバジンのコートいいやん、ってなってなかったですね。巡り合わせです。
ミリタリーをソースにしているブランドらしく、お尻が隠れるくらいの丈のジャケットなどもリリースされています。これはこれで気になるところです。
CONCETTO:BRITISH TRENCH COAT
BRITISH TRENCH COAT、いわゆるバーバリーであったりアクアスキュータムのそれを思い浮かべる名前ですが、また一味違ったトレンチです。
全体像
トレンチといえば、のベージュカラー。カラーだけでなく、大きな前襟、エポレット、ベルト、大きなボタン、袖先についたストラップ、襟裏にはスロートタブ、この写真でもわかる美しいドレープ(すなわちAライン)…これぞトレンチという面構え。
以前、古着でバーバリーやアクアスキュータムのコートを所有していましたが、袖が短かったり、袖に合わせて大き目を選ぶとエポレットが綺麗な位置にこなかったり、そもそもウールギャバジンのものは球数が少なく、ライナーはもこもこするし…となかなか私に合うものに巡り会えず、COLやyo asaでオーダーも…とも考えていましたが、こちらを試着して気づいたらレジに、いつものパターンなのでした。
仕様
項目 | 仕様 |
---|---|
モデル名 | M03-102-46 BRITISH TRENCH COAT |
生地 | ウールコットンギャバジン 経糸ウール65% 緯糸コットン35%、340g/m |
サイズ | M |
プロパー価格 | ¥181,500 |
生地
全体の佇まいにも惹かれたのはもちろんですが、生地にもかなり惹かれました。ウールギャバジンではなくウールとコットン。経糸にウール、緯糸にコットン、色の糸も少し違う。こうすることで独特の陰影、光の当たり方で表情が変化する生地。みんな好きなやつ。経糸にウール、緯糸にコットンなのに組成が65:35なのは、経糸の密度を高く織っているからだそう。
触った感じはざらっと粗野な感覚。Districtのスタッフの方がしばらくはクリーニング等も使わず着込んでいくと雰囲気が特によくなるとおっしゃっていたのでその通りにしようかな。
詳細
存在感抜群の襟。ボタンの位置、フラシ芯を入れて縫製するから美しく大きな襟が作れるらしい。でもってそれがすごく技術的に難しく、サンヨーソーイングだからできるものだそう。
日本人が英国のトレンチを着ると前見頃の生地あまりが出やすい(体型的に)のもそれらが出ないようにパターンを作っている、この辺りが日本のブランドらしい。好き。
エポレットに一枚袖。エポレット、あまり好きではなかったのですが一枚袖の場合、中にジャケットを着ると肩のラインが思いっきり見えるんですよね。なので一枚袖ならエポレットがあっても、と思い直しました。
襟がハンドで付けられています。より首にそうようにこの仕様だそうでここは意外な発見でした。
袖のベルトにフラップのついたポケット。ポケットは貫通仕様で中にはマガジンポケットがあります。個人的には貫通じゃない方が好き。ものが落ちそうになるので…
背中はアンブレラヨークやインバーテッドプリーツがない非常にスッキリした仕様です。それはこの生地を活かすのに最良な選択なのかもしれません。
これでもかとしっかり根巻きされた水牛ボタン。もちろん力ボタンも付いています。よくある割れには気をつけなくてはいけません。
着られている感じがしてしまいこの着用の仕方は私はしたことがないですが、ガンパッチを止めてももちろんOK. まずはこのトレンチに着られる感がないようにしないと。
サイズ感・着用感
BEAMS六本木で試着した時の写真。今回サイズはM、ラスト1の在庫で取り寄せをしました。
174cm,65kg、普段48を着用する私でジャケットを着用してもゆとりがあり、動きが阻害されないたっぷりめのシルエット。それでいてオーバーサイズには見えず、ビジネスづかいも全く問題なくできます。
もちろんニットにも。背中のドレープ、横から見た時の緩やかなAライン。着用した時に「あったけー…♡」となるコートではないですが、関東の冬なら全然行けちゃう。目の詰まった生地なので風も通しにくく、かといって暑くはならない、今の関東にちょうど良いコートです。
ボタン止めずにベルトでぎゅっと、もしくはベルトも閉めずにラフに、はたまたベルトをきちんととめてしっかり、色々な着方ができるのがまた楽しいところ。自分では見えないのですが背中側のドレープはやっぱり素敵。
まだ着こなせてない感が半端ないので、少しずつ慣らしていきたいところです。
まとめ
一年越しの購入となったCONCETTOの代表的なモデルであるBRITISH TRENCH COATのご紹介でした。10度前後の関東の今の気候には本当にちょうどよくて、購入してから非常によく着ています。セールで購入できてラッキーでした。
※BEAMSのタイムセールでさらにオフ率アップしてましたが…
バーバリーやアクアスキュータムのトレンチのように、長いこと着用して初めて真価を発揮するコートだと思います。一生物になるのかどうかはもちろんわかりませんが、そのつもりで着用したいと思います。
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