1月末に注文した浅草コブラーさんのプレミアムオーダーシューズ、第二弾の仮履き靴ができました!
本来であれば工房にお伺いするところですが、こんなご時世ですし二足目ということもあるので、自宅まで送っていただくことに。
今回は「ビジネスでどんどん履けてRTWにはなかなかないもの」というテーマ、以下の仕様でお願いをしてあります。
項目 | 仕様 |
デザイン | ブラインドブローグ レイジーマン |
アッパー | デギャルマン(ドゥジェルマン) オイルドカーフ(BARANIL) |
ライニング | 国産カーフ |
中底 | ショウナン |
ソール | レザーソール / ヴェヴェルドウエスト / ヒールカウンターロングまくり加工 |
ヒール | カギ型ダブテイル化粧釘あり/ テーパード |
シューツリー | 3ピース |
その他 | シームレスヒール、ラスト微調整 |
JOHN LOBBの完成されたデザインに対して私が手を加えるのはいかがなモノかと思いつつも、デザインはJOHN LOBBのWODECOTEをベースにレイジーマン化、その他アイレット数や革のラインの変更などをお願いしました。
今回のポイントは3つ。
1つめは、上記の通りJOHN LOBBのデザインに手を加えているのでデザイン的にいかがなものかというところ。
2つめは、レイジーマンということでフィッティングがどうなるか。前回は初回ということもあり、デザインはもとよりそもそも足に合うものが出来上がるのか、といった不安がありましたが、今回は靴の種類によるフィッティング差異がないか。
3つめは、デザインと革の相性。JOHN LOBBの華美なデザインに対して革はデギャルマンのオイルドカーフを当てるなど、普通やらないであろう組み合わせ。
今回は革は仮履き用の国産オイルドカーフということで、1つめと2つめを重点的に確認しました。
仮履き靴詳細
ということで、こちらが届いた仮履き靴です。今回は履けるようには加工してもらっていないのですが、ソールのコバ張り出しなども綺麗にラインを作ってくださっています。
ソール、革のエッジがナチュラルカラーなことともあり不連続感が出てしまっていることと、そもそも私が撮った写真だと良さがお伝えできない気がしてもどかしいのですが、開封した瞬間、思っていたイメージと重なって思わず感嘆の声を上げてしまいました。
よく見ていくと修正したい点はありますが、非常に良い、です。
サイドビュー。こちらから見ると、チゼルトゥからトップラインまで綺麗に繋がっており、非常に薄い靴に見えます。
羽根から伸びる革のラインをWODECOTEとは変えてもらったのですが、アゴのあたりまでラインを伸ばした方が良いかもしれません。
ヒールはシームレスヒール。1足目はロングヴァンプにしたためラインが一本入りましたが、今回のものは全くラインのないトップラインにかけて綺麗な曲線を描いたヒール。
オイルドカーフということでワックスを載せるかどうかは本番靴に使用されるデギャルマンの革次第ですが、継ぎ目のないこのヒールはとても映えるだろうなあと容易に想像ができます。
仮履きでもインソックはしっかりと。ライニングは今回はデュプイにせず国産のカーフにする予定ですが、それでも十分上質なものです。
ヴァンプとトゥの長さバランスも思っていた通りのバランス。チゼルトゥのサイドエッジも角ばり過ぎず柔らかです。ブラインドブローグということで革のラインがメインのデザイン、オイルドカーフと質実剛健さがマッチしそうです。
自分がイメージしていたものが具現化されたことが嬉しくて、時間を忘れてシャッターを切ってしまいました。
フィッティングの確認
フィッティング。仮履きとはいえ最初の足入れは緊張します。
履いた時に空気が抜ける音とともに、綺麗に足が収まりました。
ピタッと吸い付くような足入れ感。
使っている国産のオイルカーフが柔らかいということも一因としてあると思いますが、特に効いているかなと思うのが、かかとのフィット感の向上も狙って、ラストのヴァンプ付近を少し削ってもらうようにしたのが効いたのかと思います。
レイジーマンということもありフィッティングが心配でしたが、紐の調整がなくともほぼほぼ問題なさそう。
ここからいくつかの修正を加えられるのであればよりフィットしていくこと間違いなし。あとはどこまで攻め込むかかなと思います。
修正検討ポイント
自分の依頼した通りのデザイン、フィッティングともに現時点でもかなり満足しているものの、現物を目の前にするといくつか修正したいポイントも出てきました。
※デザインについてはご意見いただきたく…^^;
デザイン
羽根の部分、こちらにはWODECOTEと同じくステッチを排除したデザインでお願いしたのですが、ステッチがあった方がバランスが取れそうな気がしています。
このままシンプルな形でいくかステッチを入れるか悩みどころです。
もう一つはサイドのライン。ソールに急角度でストンと落ちるようになっていますがもう少しなだらかに落としたい。
うまく表現できないのですがトゥからの連続性というか流れというか…
なかなかこの辺りは作ってみないとわからないというところもあり難しいのですがもう少し考えてみようと思います。
フィッティング
かかとなど微妙な調整はしたいですが、フィッティングの懸念はほぼないといっても良く今のままでも十分なフィット感ではありますが、きっちり詰めておきたいのがここ。
左右とも、外側の部分にわずかに浮きが見られるのでここは詰めたい。
この辺りは相談した上でどう修正するかを決めたいと思います。
さあ本番靴へ
もう数日、自宅で履いてみて改善したい点があれば抽出したいと思いますが、イメージとほぼあっており、履けるようにしなかったのがもったいないほどに満足度の高い仮履きとなりました。
この靴が完成する頃にはコロナウイルスが落ち着いて堂々と履いて歩けるようになっていることを願うばかりです。
第二弾のビスポーク、引き続きお付き合いいただければ幸いです^^
コメント
コメント一覧 (6件)
こんばんは、仮縫い靴完成おめでとうございます!既製品にはないデザインでビスポークならではですね。全体的にすっきりしているので、私ならちょっとしたアクセントとして、羽根部分にステッチ(シングルか、ダブルかも迷います)を入れてもよいかなという気がしました。
フィッティングですが、私の場合は逆に、足に履き口の跡がくっきり残るくらいきつかったです。。2回ほどストレッチしてもらってようやく快適になりました。紐で調整できないだけに、ここは妥協したくないですよね。上手くフィードバックできることをお祈りしています(^^)
kaisei_yaさん、こんにちは!コメントありがとうございます◎
ありがとうございます!またステッチについてもアドバイスありがとうございます、おっしゃる通りアクセントがあってもいいかなーと思っており、引き続き迷ってみようと思います。
フィッティングもちょっときついくらいで最初はいいかなと思ってるので、もう少し履いてみて改善ポイント出したいと。テレワークなので時間はたっぷりと…^^;
インスタでもこちらでも、引き続きよろしくお願いいたします!kaisei_yaさんのブログにもまたお邪魔させていただきます^^(ハンツマン、めちゃくちゃ羨ましいです!)
オーダー靴2足目、羨ましい〜
当初は脱ぎ履きしやすいのが売りのレイジーマンをオーダー?と疑問でしたが、靴紐で調節できないからこそオーダーするメリットがあるなと思い直しているところです。
なので、ローファーなんかもオーダーしたら凄い快適なものが出来るんじゃないかと。
デザインについては、エラスティック部分との兼ね合いもありそうですが、私もサイドのラインはもう少しなだらかにしてもいいのかなと思いました。
私もコロナの影響で靴を履く機会が減っています。早く堂々と出歩ける時期が来てほしいですね。
Ironさん、こんにちは!コメントありがとうございます。
はい、仰る通りサイジングがより一層重要になるであろうレイジーマンこそオーダーで、という狙いです。
ローファーもそのたぐいだと思います!※ローファーの方がより難しいそうで、価格も上がります^^;
デザインのアドバイスもありがとうございます^^多くの靴をご覧になっているIronさんからご意見いただけて嬉しいです。
関西もコロナの影響がかなり出てしまっていますもんね、Ironさんもお身体お気をつけてお過ごしください!
まるすけさん、こんにちは!すっかりコメントが遅くなってしまいました。。
やはりビスポーク靴、単体で見るより足を通した時の方が凛としてカッコイイですね!
「ビジネスでどんどん履けてRTWにはなかなかないもの」というテーマがはっきりしていることもあってか、端正な顔立ちながら実用性に富んだデザインでかなり重宝しそうです。
仮履き靴にすることで見えてくるものも多々あったようで、特にデザインの修正ポイントなどは立体的になってみないとなかなか判断ができませんから、もったいないですがやはり重要な工程なんですね。
デギャルマンを載せた本番靴、完成が楽しみです!特にシームレスヒールの後ろからの眺めなんて特にカッコイイんでしょうね、きっと(^^)
gohkitiさん、コメントありがとうございます!私の方も返信が遅くなりすみません。
はい、私もそれは感じていまして履いた方が圧倒的にその良さが伝わってきます。
出で立ちもかもしれませんが、フィッティングの面でもそれを後押ししているのかなと思います。
デザインが既存のものであってもラストとの相性もあると思いますし、どうしても会話でのやりとりでは補完しきれない部分もあるので実物は大事ですね。
デギャルマンがどちらがわに触れるのか、このデザインにオイルドレザーの相性はどうかとても気になっていますが、
そんなドキドキも楽しみに待とうと思います^^