革靴の3日間プレメンテ【御手洗メソッド】|新品を履く前にやったこと

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はじめに

先日ご紹介したGRENSON MACCLESFIELD、履き下ろす前に3日間かけてプレメンテをしました。

いつもはブートブラックのリッチデリケートクリームを2〜3日かけて塗布していく形で実施していましたが、今回のプレメンテは革靴会では比較的有名な御手洗メソッドなる履く前の3日間、履いた後の1週間、1ヶ月とメンテをする方法でやってみました。
※御手洗メソッドのやり方は色々あるようですが、要は油分と水分をしっかり時間をかけて馴染ませましょう、ということかなと思っています。

結果としては非常に満足のいく仕上がりで、元々サイズ感がタイトで革もやや硬めのしっかりした革だったので苦労するかなと思いきや、プレメンテのおかげで馴染みやすくなったのか随分と履きやすくなり、やってよかったです。

時間はかかりますが効果は見込めそうですので、革靴のプレメンテとして自分の備忘も兼ねて簡単に手順をご紹介いたします。なお、これはGRENSON MACCLESFIELDで私が実際に行った方法です。革の種類や仕上げによって使用できるケア用品は異なります。シミや色落ちの可能性もあるため、各製品の使用対象を確認し、必要に応じて目立たない場所で試してください。

革靴のプレメンテで今回やったこと

まずは3日間で何をしたのか。今回の流れを簡単にまとめると以下の通りです。

日目的主な道具
1日目表面を整え、保湿する馬毛ブラシ、Saphir Crème 1925 ニュートラル、Boot Black リッチモイスチャー、布
2日目水分・油分を補給する馬毛ブラシ、Saphir Noir スペシャルナッパ デリケートクリーム、布
3日目仕上げと各部のケア馬毛・豚毛ブラシ、スペシャルナッパ デリケートクリーム、Crème 1925、レザーソールコンディショナー

1日目、2日目はケアした後にそのまま一日置き、3日目に通常の靴磨きに近い形で仕上げました。

その後は自宅内で約3時間履き、さらに数十分散歩して履き下ろしています。

3日間必要なのか?という点については後ほど触れますが、3日が絶対条件という意味ではありません。今回は時間を置きながら革の状態を見てケアした一例として読んでいただければと思います。

今回プレメンテした革靴:GRENSON MACCLESFIELD

今回プレメンテしたのはGRENSON MACCLESFIELD。クオーターブローグの一足です。

サイズは7E、ラストは103。私は普段UK7E、US7.5Dを履くことが多いのですが、この103ラストはかなりタイトに感じました。

とはいえ、つま先が当たっているわけではありません。革もやや硬めでしっかりしていたため、馴染むまで少し時間がかかりそうだなと。

購入してからしばらく履き下ろせずにいましたが、今回プレメンテしてからようやく履き始めました。

靴そのものの詳細や103ラストのサイズ感については別記事で詳しく書いています。

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プレメンテ1日目

1日目に使用するのは上図のもの。革表面のロウ分をしっかりと落とし、油分と水分を補給するのが目的です。12時の方向から反時計回りに、

  • 馬毛ブラシ
  • サフィールのクレム ニュートラル
  • ブートブラック リッチモイスチャークリーム
  • お湯拭き用の布


手順は以下の通りです。

  1. 馬毛ブラシでブラッシング
  2. クレムをネル生地にたっぷり目にとり、ロウ分をしっかり落とす
  3. 火傷しない程度のお湯をかけた布を絞って靴をふく
  4. リッチモイスチャーを多めに塗布する


クレムのニュートラルはワックス落としに使える、というのは有名な話で、Y’s Shoeshineの杉村さんからも教えていただいたことがあります。

少量だとロウ分も取りにくいので、結構多めにとってしまいます。

よく革靴のクリームは米粒大のものをよく伸ばす、ということが書かれていますが米粒5粒分くらいはとります。これくらいの量を3〜4回くらいに分けて靴に塗り込むと、

しっかりとロウ分とクリームの類も落ちてきます。クレムのニュートラルは他のクレムよりもロウ分が多めで、こういった使い方に向いているそうです。

汚れ落としは使わずでしたが、状態次第では使った方が良いかもしれません。

その後、お湯をかけた布を絞り拭きます。

最後にリッチモイスチャーをたっぷりと塗布し、1日目は終了です。

このまま置いて、油分と水分をしっかりと浸透させます。

プレメンテ2日目

2日目に使用するのは上図のもの。水分を重視しつつ油分入っているナッパデリケートクリームを使って水分、油分を補給していきます。左から、

  • 馬毛ブラシ
  • サフィールノワール ナッパデリケートクリーム
  • (写っていませんが)乾拭き用の布


手順は、

  1. 馬毛ブラシでブラッシング
  2. 布で乾拭き
  3. ナッパデリケートクリームを指で塗布


布で乾拭きすると1日目の余分なモノが拭き取れます。1日目も実施しませんでしたが、最後に豚毛ブラシでブラッシングしてみても良いかもしれません。

ナッパデリケートクリームもややたっぷりと塗布します。

その後、1日目同様にこのまま1日おきます。

プレメンテ3日目

3日目は仕上げになります。ここからはいつも通りのケアです。

使うものは左から、

  • 馬毛ブラシ
  • 豚毛ブラシ
  • サフィールノワール ナッパデリケートクリーム
  • サフィールノワール クレム
  • ブートブラック レザーソールコンディショナー
  • (写っていませんが)乾拭き用の布


手順は、

  1. 馬下ブラシでブラッシング
  2. 乾拭き
  3. ナッパデリケートクリームを指で塗布
  4. クレムを指で塗布
  5. 両足塗布後、豚毛ブラシでブラッシング
  6. 乾拭き
  7. ライニングにナッパデリケートクリームを塗布
  8. ソールコンディショナーをソールに指で塗布


3日目は特に特筆することもなく通常のケアと同様です。新品の靴なのでワックスは割愛しました。

3日間のプレメンテで使った道具

今回使用した道具と用途をまとめると以下の通り。

道具今回の用途
馬毛ブラシホコリ落とし、各工程前のブラッシング
豚毛ブラシ3日目のクリーム後のブラッシング
Saphir Noir Crème 1925 ニュートラル1日目の表面調整、3日目の仕上げ
Boot Black リッチモイスチャー1日目の保湿・柔軟性を意識したケア
Saphir Noir スペシャルナッパ デリケートクリーム2〜3日目の保湿、ライニング
Boot Black レザーソールコンディショナーレザーソールのケア
クロス・布乾拭き、クリームの塗布、お湯拭き

今回のプレメンテでは複数のケア用品を使いましたが、それぞれ役割が異なります。

2026年9月現在、この記事を執筆した当時よりももっとたくさんのケア用品が出ていると思いますが、上記は全て販売されているはずです。ただ上記でないとダメなわけではなく、デリケートクリームであればどのメーカーが出しているものでもいいと思います。

そのほかも、固執せずに普段お使いのものがあればそちらを使うのが良いですね。

3日間のプレメンテの結果

革に張りが出て非常に綺麗に輝いています。触った感じも柔らかくもっちりと。

普通のメンテナンスと基本的に目的は同じですが3日という時間をかけることによってより油分と水分が浸透するように感じました。

1度の浸透力には限界があるので、少しずつ順を追ってケアしてあげることで最大量の油分と水分が革に入るイメージ、かな。

なんだか画像加工しただけじゃねーか、みたいな比較画像になってしまいましたが、プレメンテ後はハリがあり、革がとても綺麗です。

表面だけではなくて底から光っているような…時間はかかりますが革のポテンシャルを引き出してくれるプレメンテ方法だと感じました。

履きおろし

自宅内で3時間ほど履いた後、思ったよりも馴染みが早そうだったのでその足で数十分の散歩に出かけました。

思った以上に足にフィットしており、103ラストは私の足に合いそうでこれからが非常に楽しみ。※流石に足は痛くなりましたが…

プレメンテのおかげもありシワも綺麗に入ってくれ、馴染んでくればワックスも載せて…と、履くのが楽しみな靴になってくれそうです。

まとめ

3日間かけるプレメンテですが、予想以上の効果が得られました。

ちょっと時間がかかるのは難点ですが、3日間のほとんどは放置しておくだけですので、履きおろしのひから逆算してメンテをするのが良さそうです。

当面はこのプレメンテ方法を続けてみようと思います^^

コードバンのプレメンテ方法もご紹介しています

今回の記事はGRENSONのスムースレザーを対象にしたプレメンテです。

コードバンについては別の方法でケアしており、別記事にまとめています。

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • お疲れ様です。たぶん、まるすけさんのほうが詳しいと思うのですが、某フェイスブックグループで流行ってますね。

    僕も、参加していて試そうと思ってたのですが、友人に「あれは、顔料仕上げを手っ取り早く取ってるだけで、本来、時間をかけて手入れすべき」と、否定されてしまいました…。

    なので、今回試していただき、なるほどと思ってます。
    某フェイスブックグループ、入ってるんですが、御手洗さんが結構熱く教えてくれます(笑)。

    まあ、人それぞれで良いと思うんですが、この趣味は熱い人が多いので、なかなか難しいなという…。
    ではでは、引き続きお願いいたします。

    • しんのすけさん、コメントありがとうございます!

      私、Facebookのグループに入っていないので。もしかしたらきちんとわかっていないのかもしれませんが、
      時間をかけて、とおっしゃられているのは3日間以上、ということでしょうか・・・?

      革の状態や革自体の品質にもよってくるでしょうし、自分の満足いくようにできれば良いかなーと。
      今回、結構効果あるんじゃないかあという実感があって他の靴でも試してN数増やしたいと思ってます!

  • お疲れ様です。最近のデュプイとかアノネイのレザーって、ベジタブルタンニンといいながら、表面が顔料仕上げになっていて、新品ですとヤレてくる(アジが出てくる)のに、たぶん1~2ヶ月くらいかかる。
    たぶん、革の流通量が全体的に減ってきていて、顔料仕上げで質を保とうとしてる模様。

    その最初の数ヶ月を短縮しようというのが、御手洗メソッドだと友人は考えているようです。
    靴磨きは科学というのが、そのFBの基本なので、御手洗さんのいうことも、友人の言うこともわかるかな…。最初にできるだけ素っぴん状態でケアすれば、そのあとスムーズにケアし続けられるとは思いますが…。

    おっしゃる通り、革の状態によってケアの仕方も変わるので、調整しながら楽しめば良いと思います。
    ではでは、失礼します。

    • しんのすけさん、ありがとうございます!

      なるほど、履く前のメンテ、というよりもその先も見据えて、履いてならしてを繰り返す、いわゆる自然にやるのが1番、といったところでしょうか。
      おっしゃるように、ウエストンの革ですら顔料感が強くなってクラックも起きやすくなっているそうです(とある磨き屋さんから伺いました)
      ビン靴に慣れてしまうと現代の革は…ということもなんとなくわかってきました^^;
      引き続きよろしくお願いいたします!

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