Kutsubigaku:地獄のパーソナルシューシャインレッスンを受けてきた

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はじめに

本ブログにてたびたび登場するKutsubigaku、主にオリジナルのケア用品やseica霜崎さんとの蜜月の関係を記載することがメインでしたが、この度、前橋の店舗まで伺いましてパーソナルシューシャインレッスンを受けてきました。


結論から申し上げると、大変に濃く理論的に靴磨きを学ぶことのできる超濃密な時間でした。好きな人は全員受けた方がいいと思えるくらい。それくらいおすすめできる内容です。


なお、タイトルに地獄、とあるのは地獄だからです。


嘘です。木嶋さんが地獄と名づけているので地獄なのでしょう。


ということで、パーソナルレッスンの様子をご紹介いたします。

地獄のパーソナルシューシャインレッスンとは

Kutsubigaku HP https://www.kutsubigaku.com/

木嶋さんのインスタを拝見していて、時折レッスン的なのやってるな。と思ってHPを見てみたら、パーソナルシューシャインレッスンを正式なサービスとして実施されていることを知りました。


KutsubigakuのHP(https://www.kutsubigaku.com/)から予約ができます。オンラインでサクッとできるので楽々。2H/回、プロにつきっきりで教えていただくなんてとても贅沢じゃないですか。プロが磨くとなぜああも底光りするのか、そして鏡面が長持ちするのか…そんなところを教えてもらえるんですから。

レッスンはKutsubigakuの店舗で実施になるのでいざ前橋へ。最寄りは上毛電鉄の片貝駅。
ですが…事前に連絡をすれば木嶋さん直々に前橋駅まで送迎してくださいます。前橋駅から上毛電鉄もそれなりに距離があるので、私のような電車で行く方にとっては大変ありがたいサービスです。

パーソナルシューシャインレッスン開始

前橋駅まで木嶋さんに迎えにきていただきKutsubigakuの店舗に到着。通販で何か購入したときにいつもつけてくださる直筆メッセージが出迎えてくれます。明確に地獄と書いてありますよ…


いきなり磨きに入るのではなく、送迎車の中でも色々と会話を楽しみながら地獄に入る準備を整えていきます。

今回、レッスン用にはseica霜崎さん謹製、COLオリジナルシューズの4足目です。スムースレザーかつメダリオンなどがあり少し磨くのに苦労するかな、というので選定。

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汚れ落とし

まずは汚れ落とし。馬毛で埃を払って固形のクリーナーで古いワックスを落とします。ポイントは毛穴、毛穴、毛穴。

アッパーとウエルトの隙間も逃さぬように徹底的に。客観的な視点で、汚れ落としが足りていないところも見てもらいつつ。どこまで落とせばいいのか、の基準を自分の中に作ることができる。これが大きい。

クリームケアとブラシの使い方

そしてクリームを塗布し、ブラッシング。ここで私の場合はいつも豚毛でブラッシングして山羊毛で平滑に…という流れで私はやっていました。


木嶋さんの磨きは山羊毛→馬毛→豚毛の順序。過去にこの順序でやることを伺ってはいたのですが、やっぱり不思議、その理由は…シューケアには欠かせない、けど余分なものは残したくない成分、油にありました。詳細はぜひレッスンで…


理論的にも納得の順序。そうして磨き上げられた靴は底から光り、鈍くやりすぎない、でもしっかりとした光沢。透明感が違います。普段の磨きでは鏡面磨きまでやらない時も増えてきましたが、これじゃあより一層そうなるかも…

鏡面磨き

でもここからがまたすごかった。続いて鏡面磨きの工程。ポイントは圧力2kgで毛穴を徹底的に埋め、そして油を除去すること。油だよ油ぁ!!何度地獄の声かけをくらったかわかりません。でもここでのポイントも油を制することでした。


すごく簡単に書いていますが、革の表面を模式的に描き、そして油や溶剤、ロウなどそれぞれがどのような役割なのか、それを実践する前に解説をしていただいて磨いています。そのイメージが頭の中に入り、その上で手を動かすので納得しながら進められる。そして実践してそのイメージが具現化される。その繰り返し。

ちょっと写真だと伝わりにくいのですが、ありがちな白いくもりが一切ない、透明感の極みのような鏡面が出来上がります。この辺りも圧力ゥ!油ァ!が絡んでいるわけですが、ぜひこれはレッスンを受けて体得していただきたい。

時間の関係で踵は鏡面磨きをしなかったので、家に帰っていつものサフィールでやってみた結果。再現性が高い。道具が違っても理論をしっかりと理解できているので、そのイメージになるように磨くこと。本質的な理解につながったのだなと。


そういった意味でも、理論をしっかり教えてくださる木嶋さんのレッスンは非常に価値が高いと思います。おすすめ。

さて、地獄の要素はどこにあったのか?それは鬼軍曹と名高い木嶋さんの指導そのもの…ではなく、鏡面磨きの際の圧力2kgです。これ、慣れないと指が痛くなるのですが、その辺りもうまく回避できる術を教えてくださるので大丈夫。そして記載の通り、どの工程でも笑顔でかつ懇切丁寧にレッスンしてくださるので、地獄要素はありません。むしろ天国。安心してレッスンを申し込んでください。

Kutsubigakuの店舗では…

オリジナルのシューケア用品から、靴紐、ide hommeのソックス、サウナグッズなどなど、磨きだけでなく物販でも楽しませてくれるのです。特にオリジナルのケアグッズとサウナグッズに関してはここでしか手に入りませんし、オリジナルでなくともKutsubigaku以外だとなかなか手に入らないものも扱っていたりします。


私もそうでしたがケアグッズから入るKutsubigaku、というのもあり寄りのあり、というか大アリですので、ぜひBASEのショップ(https://kutsubigaku.base.shop/)を覗いてみてください。

また行きたい、Kutsubigaku

ということで、大変有意義なパーソナルシューシャインレッスンになりました。技術を学べる、ということはもちろんなのですが、木嶋さんの人柄、心遣い、それらが非常に心地よい時間なことが本質的な良さだと思います。


一段上のシューケア技術を身に付けられる上に至福の時間を過ごせること間違いなし、おすすめです。

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